m-ECT(修正型電気けいれん療法)
m-ECT(修正型電気けいれん療法)について m-ECT: modified ElectoroConvulsive Therapy
電気けいれん療法(ECT)は、精神科や神経内科の病気の一部に対して行われてきた安全で有効な治療法の一つです。数秒間、電気を頭部に通すことで、けいれん発作を誘発し、うつや興奮・錯乱状態などの精神症状を改善します。薬物療法より長い70年以上の歴史があり、アメリカでは年間10万人がこの(修正型を含む)治療を現在も受けています。
修正型電気けいれん療法(mECT)は、上記ECTをさらに改良し、最新の機器による必要最小量の電気刺激と、麻酔科医の協力によって、より安全性を高めたものです。
全身麻酔薬と筋弛緩薬を使用して、脳内のみにけいれん発作時と同様の状態を作り出すため、身体への負担も少なく、ご高齢の方などにも実施可能です。
即効性や有効性において、薬物療法より優る場合もあります。眠っている間(30分)に治療が終わり、患者様の苦痛や怪我の心配もほとんどありません。
当院では、麻酔科医が麻酔を担当し、血圧、脈拍、脳波なども常時監視していますので、安心して治療を受けていただけます。
当院では現在、週2回、計6~12回を1クールとして実施しています。
治療の流れ
始める前に
- 医師から患者様・ご家族への治療について詳しいご説明をします。
- 各種検査(血液検査・心電図・頭部CT・脳波等)にて全身状態をチェックします。
- 治療の際は、安全のため原則入院していただいております。
施行時
- 治療当日の午前0時から飲食を控え、胃の中を空にしていただきます。
- 治療室で麻酔科医・精神科医が修正型電気けいれん療法(mECT)を施行します。
- 終了後はリカバリー室にて休んでいただきます。看護師が経過を見回ります。
- 1時間経過を見て問題なければ、通常通り飲食して頂きます。